ABEFIRE ONLINE last update 2010/01/02
2010/01/02 絵を描くことに対する構え方を変えたら非常に楽しい
昨年はみんなのスーパーヒーロー、金田伊功が亡くなった年だった。
晩年の作画に見られる、完全に直線で構成されたエフェクトライクな形状のキャラクターについて思うことがある。
いつを全盛期とするかは微妙なことだけれど、たとえばブライガーとか幻魔大戦とかに比べると、あきらかに晩年は変態さが増加していた。
なにを思ってそうしていたのか、天才にしかわからない葛藤があった末のことであると思う。
いつだったか、インタビューの本などでメカ作画は線が多いから好きではなかったという発言をしているのを見た記憶がある。
線の量、すなわちディティールにこだわりはなかったわけだ。
中期以降、テンプレートや定規を使って絵を描くようになるのは、そういったことが積もり積もって、
いかに美しいフォルムを生み出すか、というところに思想が発展したからではないかと推測する。
(キャラクタを完全にエフェクトとして処理し、形状を変化させることで独特のポージングや、シルエットを生み出す。
テクニック論的にはだいたいそういう言い方になるのだけれど、その整理の段階でオミットされてしまっている、本当の天才的発想や、天才自身、具現化にいたらなかったプロセスが
無限に存在しているのだろうとは思う。)
そういう表面的な部分での変化の一方で、思想的な変化というのがある気がする。
個人的には、カートゥーンの歴史と類似していると思う。
具体的には、実写的アプローチを進めるディズニーに同調しないスタッフがUPAを興したように、
どんどんリアリズムを追い求めていくアニメーションに反発し、絵画的な見栄えを優先したいという気持ちがあったのでは、とか。
最近FF13をやっている。FF7(ディスク1)以来の「ファイファン」だ。
プレイ中よく思うことがある。「これはスーファミのドットだったら、もっとよかったのに」ということ。
軍隊の鉄砲がまるであたらなかったり、すさまじい高さから落下しても死ななかったり。
これがドットで描かれるイベントだったらなんでもなく、受け入れられる。
しかし、ハイダイナミックレンジやサブサーフェススキャッタリングなんて技術をを駆使したリアリズム嗜好の映像で、
非現実的な描写をやられてしまうと「それはないわ」と思ってしまう。演出版の不気味の谷か。
アニメーションはアニメーションだ。嘘っぱちだ。
嘘っぱちを信じさせてくれる素敵なものだ。
だから嘘を嘘だとわかってしまうほどにリアルなビジュアル表現は、日本人が好きな漫画的描写には不向きなのではないかと感じる。
自分でもうまく整理はつかないが、おそらく表現には観客が嘘の世界を見ているのだと思えるような
あるていどの「ゆるさ」、或いは「あそび」が必要なのではないか。
金田伊功という天才が、リアリズムから離れ、独自の道を行き続けたことというのは
そういうアニメーションの表現について思うことがあったからじゃないか、なんて考えたりしたが、たぶん的外れなのだろうなあ。
おわり
次回 「洋ゲーは最近ヤバくなったんじゃなくて、中世からヤバかったの巻」
2010/01/01 連休になるとサイトをいじる
休みになるとモデリングとかがしたくなる。
あと、ゆるい絵で四コマ書きたいなあ。
2D作画によるアニメーションと、3DCGによるモーションの特性の違い、方法論の移植についての可能性。
2Dの場合、視聴者に映える画を提供するためには、構図優先の画作りが重要。
人物や背景は、構図を成立させるための図形として捕らえ、シルエットの配置で関係や情感など表現する。
キャラクター単体のポージングについても同様で、切り取られた四角の画面の中で、どのようなシルエットの形状に
なっているかによって、だいたいの印象が決まる。
3DCGも映像作品であれば、同様の方法論が使えるが、ゲームなどカメラがどこに構えられるか不確定な場合
シルエット優先の画作りは難しい。
日本の2Dアニメーションが持つ、独特のテンポのタイミング、或いはポージングは構図に激しく依存する。
個人的には、シルエットの頂点が三角、或いは「くの字」を描くポージングを長く見せたいが、カメラが決められない上に
構図優先で各パーツ(四肢など)の形状を自由に変更できる2Dと違って、スキニングされた頂点を
リグによって制御している3Dモーションの場合、モデルに対する依存度があまりにも高すぎて、想定外の形状変更が
難しかったりする。
タイミングについても、問題がある。
カメラが決められないので、長いフレーム滞空することのできる、「耐えられる画」が作りにくいのだ。
でも可能性はゼロではないとも感じる。その辺なんとかする。
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